「原田和典 ブログ人」

あまねき旋律(しらべ)

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映画「あまねき旋律(しらべ)」の試写にいきました。山形国際ドキュメンタリー映画祭・アジア千波万波部門の奨励賞・日本映画監督協会賞らを受賞。監督はアヌシュカ・ミーナークシ、イーシュワル・シュリクマール。
邦題通り、ここには音楽が溢れています。舞台はインド島北部、ミャンマー国境付近のナガランド州。雄大な風景と共に、村人たちの“ワーク・ソング”が大きくフィーチャーされます。ひとりが声を発すると、もうひとりが歌いはじめ、やがてそれが広がっていき、壮大なポリフォニーになります。いわゆる「全員まとまっての休符」はありません。さまざまなモティーフやメロディが重なって、渦を描くようにして高まっていく・・・という印象を受けたのですが、当の村人たちは手を休めることなく、決して音楽にのめりこむことなく、ごく淡々と、ポリフォニーを紡ぐのです。
途中、村人の話やナガランド州の歴史も紹介されます。1955年から57年にかけてインド軍が行なった虐殺や略奪、その後も続いた武力闘争についても映像を挿入しつつ触れられていますが、そこだけ「無音」なのも、すごい説得力です。音のような尊いものを、そんな場面につけてたまるか、という監督のスピリットをぼくは感じました。10月6日からポレポレ東中野ほか全国順次公開。169.png





# by haradakazunori | 2018-09-12 10:45 | 映画

ミュージック・ペンクラブ音楽賞30周年記念コンサート

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ミュージック・ペンクラブ・ジャパンという音楽評論家の団体があります。年に1回ミュージック・ペンクラブ音楽賞を選定しているのですが、その30周年を記念して、「ミュージック・ペンクラブ音楽賞30周年記念コンサート Timeless, Borderless」というコンサートが開かれることになりました。
日時は11月22日(開場18:30 開演19:00)、場所は渋谷区文化センター大和田です。出演者はクラシックのアントネッロ、ジャズの日野皓正、タイムファイブ。第1部は「Classic Meets Jazz」と題し、古楽アンサンブル“アントネッロ”の演奏するクラシカルな世界に日野やタイムファイブが参加。第2部は「Jazz Meets Classic」と題し、日野皓正クインテットやタイムファイブのジャズに、アントネッロが絡んでいきます。
とてもユニークな企画であり、ぼくも開催を楽しみにしているひとりです。もちろん一般の方も入場できます。秋の夜長、じっくりと「生の音楽」に耳を傾けてはいかがでしょうか。169.png





# by haradakazunori | 2018-09-11 11:54 | イベント

バッド・ジーニアス 危険な天才たち

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映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」の試写にいきました。タイ・アカデミー賞で史上最多12部門を獲得したヒット作です。監督のナタウット・プーンピリヤは、これが長編2本目だそうです。
ぼくは、これから見る映画の過程や結末を誰かがしゃべろうが気にする性格ではありません(自分がどう見て、何を感じたかは自分以外の誰にも属さない経験なのですから)、しかしこれは「ネタバレ」超厳禁、心をまっさらぴんの状態にして、130分のあいだ、手に汗を握りつづけることこそ最上の鑑賞法ではないかと思います。
メインとなる出演者は、有名進学校に通う4人。頭脳がすこぶる明晰な女子リンと男子バンクは奨学金を得て入学しています。苦学生といっていいでしょう。そして金持ちの家に生まれてぜいたく放題の女子グレースと男子パット。このふたりの成績はいまいちですが、カネですべてを可能にできると信じ込んでいるようです。
4人の人間模様、スリリングなカメラ・ワーク、リンと西洋人との攻防などなど、オーストラリアでの収録も交えつつ、すさまじい迫力で物語が進みます。28分間にわたるカンニング・シーンは、「ひとの答案を盗み見る」カンニングが遥か石器時代のものであることを示し、昭和に学生時代を送ったひとならきっと“カンニング・テクニックの進化と発展”に、唖然とするに違いありません。
ぼくは昨年、タイにいきました。スクリーンを見ていると、そのときに味わったタイ語のイントネーション、人々の肌のつやっとした感じ、足の長さ(タイのひとたちは、スタイルがいいという印象が強いです。ちなみにリンは176?の9頭身)も思い出して、いっそうこの作品に親しみを覚えました。9月22日から新宿武蔵野館でロードショー。172.png




# by haradakazunori | 2018-09-06 12:23 | 映画

CD情報

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次のCDのライナーノーツ(解説)を書いています。内容、とてもいいです。ショップで、ネットでご購入ください。
●スタンリー・クラーク「ザ・メッセージ」(キングインターナショナル) 
●マイルドライフ「フェイズ」(Pヴァイン)
●本多俊之BW4 meets 渡辺香津美「ベスト・アンサー」(ピットインミュージック)
●植松孝夫「ストレイト・アヘッド」(ウルトラ・ヴァイヴ)
●ジョン・コルトレーン「バラード」「至上の愛」「ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン」「デューク・エリントン&ジョン・コルトレーン」「コルトレーン」(以上SACDハイブリッド:タワーレコード限定販売)
●ハーレム・ハムファッツ「レッツ・ゲット・ドランク・アンド・トラック」
●ジョージ・センパー「メイキン・ウェイヴス」
●スパイク・ジョーンズ「イン・ハイ・ファイ」
●リチャード・グルーヴ・ホームズ「ア・ボウル・オブ・ソウル」
●アフロ・ブルース・クインテット・プラス・ワン「イントロデューシング+ ニュー・ディレクションズ」(以上クリンク)
以上、ぜひよろしくお願いします。169.png




# by haradakazunori | 2018-09-05 12:21 | CD

CD情報

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次のCDのライナーノーツ(解説)を書いています。ぜひよろしくお願いします。発売はすべてユニバーサル ミュージックから。
●ジョン・コルトレーン、ジョニー・グリフィン、マッコイ・タイナー他「BLUE GIANT SUPREME」
●アルトゥーロ・サンドバル「アルティメット・デュエット」
●アート・ファーマー「アート」「ミート・ザ・ジャズテット」
●ズート・シムズ「ズート」
●アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ「モーニン〜パリ・オランピア・コンサート」「危険な関係 オリジナル・サウンドトラック」
●キャノンボール・アダレイ「キャノンボールズ・ボサノヴァ」
●ジェリー・マリガン「オリジナル・ジェリー・マリガン・カルテット」
●ケニー・ドーハム「ジャズ・プロフェッツ」
●クリフォード・ブラウン「アット・ベイズン・ストリート」「ブラウン=ローチ・インコーポレイテッド」
●エディ・コスタ「ハウス・オブ・ブルー・ライツ」
●オスカー・ピーターソン「ウェスト・サイド・ストーリー」「トリオ+1」
●ジョージ・シアリング「九月の雨」
●パティ・ペイジ「テネシー・ワルツ」
●アニタ・オデイ「シングス・ザ・ウィナーズ」
●フォー・フレッシュメン「&5トロンボーンズ」
●ポール・チェンバース「チェンバース・ミュージック」
●ダイナ・ワシントン「縁は異なもの」
●ジミー・スミス「オルガン・グライダーズ・スウィング」169.png



# by haradakazunori | 2018-09-04 10:49 | CD

音楽ライター/ジャーナリスト、原田和典のブログです。
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