「原田和典 ブログ人」

バスキア、10代最後のとき

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映画『バスキア、10代最後のとき』の試写に行きました。原題は『Boom For Real : The Late Teenage Years of Jean-Michel Basquiat』、監督はサラ・ドライヴァー。ジャン=ミシェル・バスキア没後30年を記念しての日本公開です。
「70年代後半から80年代初頭のバスキアを知る面々の回想録を中心にしながら、少年バスキアが芸術家バスキアになっていくまでの歩みをたどる」、といった感じでしょうか。グラフィティ・アートのこと(初期のヒップホップはこれとラップとスクラッチとブレイクダンスの四者一体で語られていました)、グラフィティ・アート・ユニット“SAMO”のこと、ヴィンセント・ギャロらと組んでいた幻のバンド“グレイ”のこと(バスキアはサックスやクラリネットを担当)、個人的にはドキュメンタリー作品『ヘンリー・ゲルツァーラー ポップ・アートに愛された男』も印象深かった目利きヘンリー・ゲルツァーラーのことなど、「これをしっかり知りたかったんだ」というところを的確に押さえてくれます。もちろん、あの時代の、今はもう跡形もないといっていいであろう、「ヤバいニューヨーク」の画像や映像もたっぷりです。
ヒップホップ・カルチャーの生き証人とも呼ばれるファブ・5・フレディの発言もとても興味深いものでした。「俺の名付け親は(ドラマー)のマックス・ローチだ」と語り、ローチも参加している『ジャズ・アット・マッセイ・ホール』をバスキアに聴かせ、彼の関心をビ・バップに向けたのだそうです。サックス奏者チャーリー・パーカーとトランペット奏者ディジー・ガレスピーの壮絶なつばぜりあいに、バスキアはラップ・バトルに通じる興奮を感じたのだとか。ぼくはバスキアのドキュメンタリー(名前は忘れてしまいました)で、彼が『オーニソロジー』という、チャーリー・パーカーやタッド・ダメロンの入った英国スポットライト盤のLPをかけて創作している場面を見たことがありますが、それにしてもバスキアの死は早すぎました。まさに「夭折」です。
画面の中で彼を回想しているのは、生き永らえ創造の苦しみと闘い続けているひとたち。自分が若い頃なら「早く逝った者」に共感とかっこよさを覚えましたが、加齢するごとに複雑な気持ちが増して今に至る、というのが正直な気持ちです。今、バスキアの遺したアートは約64億円で落札されるまでになっています。12月22日よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開。173.png





# by haradakazunori | 2018-11-13 11:08 | 映画

雑誌情報

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「THE TRUMPET」最新号に書いています。アルトゥーロ・サンドバルのライヴ評を書いています。この雑誌で双方とかも含めたピーター・エヴァンス特集も読みたいと思いました。
「ブルース&ソウル・レコード」最新号に書いています。モンク・ヒギンズについてです。
以上、よろしくお願いします。168.png




# by haradakazunori | 2018-11-10 10:51 | 書籍・雑誌

恐怖の報酬【オリジナル完全版】

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数奇な運命に彩られた映画『恐怖の報酬』が制作から41年を経て、オリジナル完全版として遂に日本公開されます。その試写に行きました。監督はウィリアム・フリードキンです。
原題は『Sorcerer』。マイルス・デイヴィスの同名アルバムから拝借したとのことです。音楽は基本的にプログレッシヴ・ロック・グループのタンジェリン・ドリームが担当していますが(工程上、画像を観る前、脚本に基づいて作曲したそうです)、ほかにもマイルス「ソー・ホワット」のアドリブ部分をトレースしたような楽曲が出てきたり、さらにキース・ジャレットやチャーリー・パーカーの演奏も(レコードから)挿入されるなど、ジャズファンにとっても非常に気になる瞬間が続きます。とくにキースは当時の最新作『Hymns/Spheres』からのナンバーを、ECMレコードの許可を取って挿入するという素早さです。
原作はジョルジュ・アルノー、脚本はウォロン・グリーン。物語の鍵を握る4人の男(ロイ・シャイダー、ブルーノ・クレメル、フランシスコ・ラバル、アミドゥ)は心に深い闇を抱えながらそれぞれ別の土地から「ここ」にやってきて、偽名を使いながら、「ここ」から逃れるため命がけの仕事につきます。相手をどこまで信用していいのか、どこまで意思の疎通をすべきか、だがあまり心を許したら寝首をかかれるかもしれないぞ、など様々な思いが、4人の表情、抑えに抑えたセリフなどからうかびあがってきます。爆発のシーン、吊り橋のシーンは文字通りの圧巻。不安を掻き立てるようなカメラ・ワークも絶品です。CGなどない時代の、アコースティックでナチュラルな迫力に目を丸くしていただきたいと思います。
かつて公開されたりビデオ化されたりした当映画は、フリードキン監督の意志に関係なく短縮されていたヴァージョンでした。「でたらめにカットされていたものが、ついに完全版として蘇ったのだ」と彼は語っています。短縮版を見た方も今回が初体験の方も、このタフで容赦なき世界は抜群のインパクトで迫ってくることでしょう。11月24日からシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町でロードショー。149.png






# by haradakazunori | 2018-11-07 10:01 | 映画

11月7日、「ブルーノート80ガイドブック 」発売! 17日、四谷「いーぐる」にてイベント!

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11月7日、ブルーノート・レーベル創立80年記念本「ブルーノート80ガイドブック」が、ユニバーサルミュージックから発売されます(税込み3240円)。amazon、各レコード店等で予約受付中。11月17日(土)の15:30からは、四谷「いーぐる」で発売記念トーク・セッションも行なわれます。ここでも販売します。ぜひどうぞ!
以下、作品の詳細です。

「ブルーノート80ガイドブック」
★ジャズ史上最強のレーベルの最新ガイドブック!
●2019年に創立80周年を迎えるブルーノート・レーベルの最新ガイドブック。
●モダン・ジャズ黄金期に数多くの歴史的名盤を生み出したジャズ史上最強のレーベルであり、現在もシーンをリードし続けるブルーノート。その歴史、そしてレーベルの魅力をいま改めて提案します。
●フランシス・ウルフ撮影の貴重なレコーディング・セッション写真もふんだんに使用。初心者の方にもわかりやすく、往年のファンの方にも満足いただける充実の内容です。
<内容>
・ ドン・ウォズによる前書き
・ BN MASTERPIECES (モダン・ジャズ黄金期の名盤10選)
・ BN HISTORY (ラズウェル細木による漫画でたどるレーベル史)
・ BN MASTERS (ジャズ・ジャイアンツ10選)
・ コラム「ブルーノートを担当し始めたころ」 (行方均)
・ BNLAリバイバルズ (KANDYTOWNメンバー・インタビュー)
・ ドン・ウォズ最新インタビュー
・ BN NOW (現所属アーティスト紹介)
監修:原田和典
執筆陣:原田和典、後藤雅洋、村井康司、行方均、内本順一、原雅明、柳樂光隆
デザイン:高橋力 (mb)
(B5版 / オールカラー / 全100ページ)

☆『ブルーノート80ガイドブック』発刊記念トーク・イベント開催決定!
 2018年11月17日(土) 午後3時30分より
 四谷 ジャズ喫茶 いーぐる




# by haradakazunori | 2018-11-05 11:26 | 書籍・雑誌

雑誌情報

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「ミュージック・マガジン」最新号に書いています。ブルース愛に溢れるギタリスト/シンガー、Reiさんのインタビュー等を担当しています。
「レコード・コレクターズ」最新号に書いています。
「CDジャーナル」最新号に書いています。
「ジャズジャパン」最新号に書いています。ベース奏者の遠藤定さんに取材しています。
「HiVi」最新号、「東京ライブストーリー」の第3回目は第37回すみだ錦糸町河内音頭大盆踊りについて語っています。
ぜひお読みください!!!172.png




# by haradakazunori | 2018-10-25 11:59 | 書籍・雑誌

音楽ライター/ジャーナリスト、原田和典のブログです。
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