「原田和典 ブログ人」

夜に生きる

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映画「夜に生きる」の試写に行きました。監督・脚本・主演はベン・アフレック(原作はデニス・ルヘイン)。物語の舞台は禁酒法時代のアメリカです(つまりフランシス・フォード・コッポラ監督「コットン・クラブ」と同じ頃の時代を描いている)。それだけでもわくわくしますが、しかもアフレック演じる主人公が、警察幹部の息子からギャングへ転身するという変わり種なのです。何が善で何が悪なのか? 思いっきり主人公、揺れ動いてます。
時間が経っていくごとに主人公に感情移入していったのは、ぼくだけではないでしょう。「よかった、これで落ち着いたか」とホッとすると、「世の中、そんなに甘いもんじゃねえ」とばかりに、大どんでん返しがやってきます。2時間10分、油断できません。歌手ニーナ・シモンの伝記映画でニーナ役を演じたジョーイ・サルダナも好演です。
そして収録された物音の素晴らしさにも唸らされました。車が爆走する音、ピストルから弾が勢いよく飛び出すときの音、暴力シーンでの音、すべてがヴィヴィッドで生々しいです。5月20日から全国公開。165.png





# by haradakazunori | 2017-05-12 10:21 | 映画

アムール、愛の法廷

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映画「アムール、愛の法廷」の試写に行きました。監督はクリスチャン・ヴァンサン、出演はファブリス・ルキーニ、シセ・バベット・クヌッセン他。
いかにも固そうなイメージのある「法廷」と、「愛」がどう結びつくのか? 主人公は裁判長です。99%のひとが彼を変わり者と思うでしょう。家族にも冷たくあしらわれます。でも一度、彼は燃えるような気持ちになったことがあります。事故で昏睡状態にあったときに手当をしてくれた女医に、です。
その彼女が、事件の陪審員に選ばれて、6年ぶりに彼の目の前に現れたのです。裁判長と陪審員が個人的に会ってはいけない、という決まりはありませんが、大人というものには「立場」があります。その女性には年頃の娘もいます。さあ、堅物であるはずの裁判長は、どう、この、自身の「老いらくの恋」(というほど老人ではないにしても)と向かい合うのでしょうか? フランス北部の都市、サントメールの街角風景も見ものです。
5月13日より、シアター・イメージフォーラムほか全国ロードショー。 





# by haradakazunori | 2017-04-20 10:47 | 映画

吉田戦車 原画展

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銀座「スパンアートギャラリー」で「吉田戦車 原画展」を見る。すばらしかった。外堀通り沿いで場所もわかりやすい。
ぼくは高校の頃から「ビッグコミックスピリッツ」を欠かさず読んでいる。「東京ラブストーリー」や「美味しんぼ」が人気だったころから読みだした。個人的に大好きだったのが「コージ苑」だ。それが終わってしまったときは、3度の飯が1度のどを通らずに2度になるくらいのショックだった。
「コージ苑のような漫画はもう出ないだろう、スピリッツを読んであれほどのエクスタシーを感じることは、もうないのだろうな」と思っていた。だがまったく別の作風で、まったく別のアングルで、それまで個人的には名前も聞いたことのなかった漫画家の作品がドカンと鮮烈に出てきた。それが吉田戦車の「伝染るんです。」だ。
得体の知れなさ、わけのわからなさに心を打たれた。それが自分には快感だった。かわうそが人気キャラになったのは物語の中盤くらいで、後半には山崎先生が人気を得た(両者をフィーチャーした実写版?のVHSもあった)。内容を知らせると背後から槍で首筋を刺される謎のゲーム“フルゴン”に感銘を受け、同名のバンドを組んだこともある。斎藤さんが受験に落ちて海賊になる展開には「がんばれ斎藤さん」と親族のように応援してしまったし、ついでにいうと斎藤さんが当時バリバリにお茶の間にやらしさを運んでいた杉本彩のファンであることも知った(カブトムシなのに、セクシー志向の人間女性が好みなのだ)。
原画展では、火星田マチ子と再会できたのも嬉しかった。“こぶし”を盗んで火星人初の演歌歌手になるのだが、その“こぶし”を盗む過程を生原稿で見ることができるとは、嬉しすぎる。たしか火星田マチ子だったか彼の父だったかは火星独自の音楽“プック”を、クローバーのような形のレコードで出していると記憶しているが、実際はどうだったか、久しぶりに単行本を引っ張り出して振り返ってみようと思う。
とにかく楽しい展示だった。心が晴れた。今日で終わるとのことだが、続編、続続編も楽しみにしたい。172.png





# by haradakazunori | 2017-04-04 10:32 | イベント

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ

 
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映画「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」の試写に行きました。2016年イタリア・アカデミー賞(ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞)で最多16部門にノミネート、7部門を受賞しました。
「鋼鉄ジーグ」ときいて、“なつかしい”と思う方もいらっしゃることでしょう。ぼくも子供の頃、再放送のテレビアニメを見たことがあります。原作は永井豪、主人公はいつの間にか人間からサイボーグに生まれ変わってしまった司馬宙(シバヒロシ)です。
この物語にインスパイアされ、イタリアの映画会社が、イタリア人の俳優を使って実写版を作ってしまったのです。監督・音楽・制作がガブリエーレ・マイネッティ、主人公のエンツォ(「俺はヒロシ・シバだ」というセリフもあり)には、「緑はよみがえる」や「海と大陸」に登場したクラウディオ・サンタマリアが扮します。
「鋼鉄ジーグ」がどのようにストーリーのダシとして機能しているかは、もちろん見てのお楽しみですが、個人的にはイタリア語に吹き替えられた主題歌にも大きな感銘を受けました。これを見て、ぼくはもっと今のイタリア映画に関心が湧いてきましたし、「鋼鉄ジーグ」自体も改めて鑑賞したくなりました。とにかく面白い作品です。「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」というタイトルは、日本でつけたものではなく、イタリア語のそれを直訳したものなのだそうです。
5月20日、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館でロードショー。165.png



# by haradakazunori | 2017-03-31 11:49 | 映画

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「レコード・コレクターズ」の最新号に書いています。
「ミュージック・マガジン」の最新号に書いています。
「CDジャーナル」の最新号に書いています。
「ジャズジャパン」の最新号に書いています。辛島文雄さんの追悼記事です。
「HiVi」の最新号に書いています。コンテンポラリー・レーベルのSACDについて(完結編)です。
以上、ぜひぜひよろしくお願いいたします。060.gif




# by haradakazunori | 2017-03-23 10:14 | 書籍・雑誌

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