「原田和典 ブログ人」

ミスター・ダイナマイト

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ドキュメンタリー映画「ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン」の試写に行きました。脚本・監督・総指揮はアレックス・ギブニー、プロデューサーの一人はミック・ジャガーです。
行く前から心が弾みます。なぜならブラウンは忌野清志郎とならんで、ぼくの人生を決定づけた音楽家のひとりだからです。5歳の時、土曜の夜に放送されていたテレビ番組「ソウル・トレイン」に感激してから今までずっと、ぼくはブラウンに惚れ込んでいます。どんなことがあっても毎日、少なくとも1分間は彼のことを考えてしまいます。この映画を見る(見た)日は寝ている時もブラウンのことを考えていました。
映画は貴重な映像と、ありがたいインタビューのてんこもりです。ボビー・バード(2007年逝去)、メイシオ&メルヴィンのパーカー兄弟、ピー・ウィー・エリス、フレッド・ウェスリー、ブーツィ・コリンズ、クライド・スタブルフィールド、ジョン・ジャボ・スタークス、マーサ・ハイ、ダニー・レイら共演者の証言は、ひたすら生々しく、「ファンキー・ドラマー」誕生のエピソードには笑わずにいられません。ブラウン・チルドレンといっていいであろうクリスチャン・マクブライドやクエストラブは音楽的な分析を加え、アラン・リーズ(もとツアー・マネージャーで、今では世界一のブラウン研究家だと思います)やミック・ジャガーの発言も作品に重みを加えています。和製英語「マント・ショウ」の“マント”をしっかり英語通り“ケープ”と紹介していた字幕にも好感が持てました。
ライヴ・シーンではファンには有名な1968年ボストン、71年パリ、66年エド・サリヴァン・ショウ、64年T.A.M.I.ショウがフィーチャーされています。影響を受けた音楽家の映像としてルイ・ジョーダン、デューク・エリントン(サックスはジョニー・ホッジスではなくウィリー・スミス)、カウント・ベイシーらがほんの数秒ですが登場するのもうれしいものです。そのほか、アメリカの情勢とのかかわりを示す映像もたっぷりです。「ニクソンを支持して黒人からの支持が減った」「実業家としては失敗した」「給料はもらったが、レコーディングのギャラはゼロ」など、たんなる“絶賛映画”に終わっていない描写があるのも、監督の確かな視点を感じさせてくれました。そしてキャットフィッシュ・コリンズ、ウェイマン・リード、セント・クレア・ピンクニー等、今は亡きミュージシャンの雄姿に見とれてしまいました。
6月18日より角川シネマ新宿、渋谷アップリンク、吉祥寺オデヲンほか全国順次ロードショー。061.gif




by haradakazunori | 2016-04-28 10:20 | 映画

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